こんにちは。キャットフードマイスターの「mika」です。
小動物の臨床栄養学に基づいて、病気の猫ちゃんの食事管理を目的としたキャットフード「プリスクリプションダイエット」。
皮膚病や糖尿病、肥満など様々な症状に合わせた食事療法食が販売されています。今回は、下痢や嘔吐などの消化器症状の改善を目的とした「プリスクリプションダイエット(i/d)」の原材料や成分を分析していきます。
また、与えてみて食いつきや体調面はどうだったのか、実際に 購入した飼い主さんの口コミもまとめようと思います。
日本ヒルズ・コルゲートが販売する「プリスクリプションダイエット(i/d)」って?
商品名 | プリスクリプションダイエット(i/d) |
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種類 | 食事療法食/ドライフード |
参考価格(税抜) | 3,550円(単品購入時/amazon参考価格) |
対応猫種/年齢 | 全猫種用/幼猫、成猫用 |
内容量 | 2kg |
生産国 | チェコ |
備考 | 獣医師の指示に従い、個体差や活動量に応じて与えてください。 |
主な特徴は以下の「3つ」です。
- 高消化性
- 消化管に配慮
- ビタミンB群、カリウムを補給
消化性に優れたタンパク質と脂肪、炭水化物を使うことによって、栄養素の吸収を高めます。胃腸が弱っているときにしっかりと栄養素が吸収できるのは安心です。
水に溶けやすい食物繊維と、水に溶けにくい食物繊維を配合した”混合食物繊維”によって腸内環境を整え、消化管の負担を軽減します。消化管の負担が減るので、胃腸が弱っているときでも食べやすいと思います。
下痢や嘔吐をしたときに最も失われるビタミンB群とカリウムをしっかりと補給することができます。ただ、下痢や嘔吐をしたときに失われる栄養素を補給しても意味があるのか少し疑問です。また下痢や嘔吐したら失われるんじゃないか?と思いました。
プリスクリプションダイエット(i/d)の対応年齢は公式サイトで、幼猫と成猫についての説明だけだったので幼猫、成猫用としています。老猫についての説明が無かったので、老猫には与えないほうがいいと思います。
原材料と成分を徹底分析!
実際に、消化性に優れているという「原材料と成分」を確認してみましょう。原材料と成分で、危険だと判断したものは赤色で表示しています。
まずは原材料からチェック!
トリ肉、トウモロコシ、米、動物性油脂、コーングルテン、ビートパルプ、セルロース、チキンエキス、亜麻仁、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン、リジン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、クエン酸、ローズマリー抽出物)
次に保証成分をチェック!
粗蛋白質35.0%以上、粗脂肪17.0%以上、粗繊維4.0%以下、粗灰分7.5%以下、水分8.0%以下、カルシウム0.90%以上、リン0.75%以上、マグネシウム0.090%以下、タウリン0.10%以上、383kcal/100g
安全なキャットフードを選ぶ『6つの条件』
分析した原材料と成分は安全なキャットフードとして6つの条件を満たせているのか確認していきましょう。
1.添加物(保存料・調味料・着色料)なしの100%無添加なのか?
猫にとって、不要な着色料や香料、合成保存料は使用されていませんでした。酸化防止剤には「ミックストコフェロール、クエン酸、ローズマリー抽出物」と天然由来の成分が使われているので安全です。
2.主原料は肉類or魚類?品質はいかが?
使用している肉類は主原料の「トリ肉」のみとなっています。肉食動物である猫はトリ肉などの動物性タンパク質が最も消化しやすく、栄養素を吸収することができます。そのため、主原料にトリ肉が使われているのは猫の体に良いといえます。
また、牛や豚などは含まれておらず、使われているのは鳥だけなのでアレルギーを発症しても、特定がしやすく、助かります。
主原料の栄養価は高い?肥満猫のダイエットにもおすすめ?
主原料に、猫が最も必要とする動物性タンパク質(トリ肉)が使われているので、主原料の栄養価は高いといえます。
病気の時に与えるフードにしては、カロリーが「383カロリー」と高くなっています。そのため、このフードでダイエットをするのは難しいと思います。
もし、ダイエットするなら、体重管理用に「プリスクリプション、メタボリックス」があるので、そちらの方がいいと思います。
3.「穀物類」への対応は?
主原料になるほど使われてはいませんが、原材料の上位に穀類が使用されていました。猫は肉食動物だったので、肉類の消化が得意で穀類の消化は得意ではありません。
もし、穀類の量が多ければ、猫はうまく消化をすることができず、消化不良を起こすかもしれません。消化不良を起こすと下痢や嘔吐する可能性があるので気をつけましょう。
猫がなりやすい病気(尿路結石・ヘアボール)などの対策は?
「プリスクリプションダイエットi/d」は特徴でも紹介していますが、消化しやすい原材料を使うことによって消化管の負担を減らし、嘔吐や下痢などの消化器症状の対策がされています。
また、嘔吐や下痢をしたときに失われる栄養素も、しっかりと補給できるようになっています。
4.良質な油(脂肪分)を使用しているか?
使用している油は「動物性油脂」でした。動物性油脂では何の動物から取れた油か分かりません。念のため、公式サイトで何の動物から取れた油なのか確認してみましたが、記載されていませんでした。
あいまいな表記になっている油は品質に信用ができません。また、そのようなものを愛猫に与えるのは心配です。
5.手作り食と同じ高品質な原材料(ヒューマングレード)の使用は?
公式サイトでヒューマングレードの原材料を使用しているか確認してみたところ、ヒューマングレードについての説明はありませんでした。
品質に心配のある動物性油脂が使われているので、愛猫に安心して与えるためにも高品質だといえるヒューマングレードの原材料を使用してほしかったところです。
6.「製造前の品質チェック」は行っているか?
公式サイトを確認してみたところ、原材料の検査と試験をしっかりと行っていると記載されていました。また、完成後の製品の品質チェックも行っていると記載されていました。品質チェックに関しては安心です。
ただ、工場についての記載がありませんでした。工場での品質管理や衛生管理ができているのか分からず、信用性に欠けます。
品質チェックができているだけに、工場での管理方法も記載しておいてほしかったところです。
【結論】プリスクリプションダイエット(i/d)を格付けしてみた結果・・・
それではキャットフード「プリスクリプションダイエット(i/d)」の総合評価を発表しましょう。今までの評価が一目でわかるようにこちらの表をご覧ください↓
【条件】 | 【A~Eの5段階評価】 |
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添加物(無添加) | C |
主原料の品質(栄養価) | B |
穀物対策(病気予防) | D |
油(脂肪分) | E |
ヒューマングレード | E |
製造前チェック(安全性) | C |
その総合評価はずばり・・・
総合評価:C
(A~Eの5段階評価)
キャットフード「プリスクリプションダイエット(i/d)」を総合評価してみた結果「C」だとわかりました。下痢や嘔吐をした時に、ビタミンやカリウムといった栄養を補給できるのは評価できます。
下痢や嘔吐などの消化器症状の改善を目的としたフードになっているので、便を固める効果のある食物繊維が豊富に配合されていました。そのため、消化器症状に悩んでいる猫ちゃんは改善されるかもしれません。
ただ、健康な猫ちゃんが食べた場合、便が固まりすぎて便秘になったり、消化しきれず下痢や嘔吐するかもしれません。なので、健康な猫ちゃんに与えるのはやめましょう。
みんなの口コミや評判を検証!悪評はあるの?
実際にキャットフード「プリスクリプションダイエット(i/d)」を与えてみて、食いつきや症状は改善されたのか見てみましょう。
動物病院で進められてから、こればっかりです。我が家のおじいちゃん猫(今年で18歳)のお気に入りです。
<口コミ&評判 ユーザー1>
一緒にかったロイヤルカナンのほうが、うんちの状態はいいです。ヒルズのこれは、うんちがぽろぽろ黒くて、たぶんもう買いません。
<口コミ&評判 ユーザー2>
うちの猫(4歳)は、たまに形が残った餌を吐いていることがあり、(吐いた後も元気に遊んでましたが)動物病院に行った際に、その事を相談したら、プリスクリプション・ダイエット アイ ID を教えていただきました。
食べ始めて2週間くらいですが嘔吐していません。このまま続けようと思います。<口コミ&評判 ユーザー3>
原因不明の下痢が続きしょっちゅう病院通い。獣医師の勧めでこちらのidにしたところ改善されました。気温が高い時や雨で湿気が多いと臭いが少し気になりますが調子がいいのでそれ位は許容範囲
<口コミ&評判 ユーザー4>
3か月の子猫が下痢が止まらず、獣医にサンプルでもらったところ調子が良くなったのでこちらで購入しました。粒が大きいので食べやすいみたいです。こちらとしては餌がなくなるのが早くて困りますが…こちらにフード変えてから下痢も止まりました。ただウンチが臭くなった気がします…うちの子だけかな??
<口コミ&評判 ユーザー5>
下痢や嘔吐の消化不良を起こしている猫ちゃんは、しっかりと改善されているようで飼い主さんから高評価ばかりでした。ただ、食物繊維によって無理やり固められているせいか、便に異常が出ている子もいました。
老猫でも食べられているので、お腹の調子が悪い老猫に与えてみてもいいかもしれませんね。
プリスクリプションダイエット(i/d)はこんな猫ちゃんにおすすめ!!
プリスクリプションダイエット(i/d)を勧めるなら、口コミでも実際に効果が出ているようなので消化器に問題がある猫ちゃんにおすすめします。
ただ、特に異常がない元気な猫ちゃんに与えると、消化不良を起こすリスクがあるので、選ぶ意味はないと思います。
1日の価格(コスパ)を計算!楽天やamazon(アマゾン)が最安値?
キャットフード「プリスクリプションダイエット(i/d)」の価格は「3550円(2kg)」でした。
これを1日あたりに計算すると「114円」でした。便に異常が出る可能性はありますが、消化器症状の問題を解決できて、この価格設定は安いと思います。
販売店は楽天やamazon(アマゾン)がおすすめ?最安値はココでした!
キャットフード「プリスクリプションダイエット(i/d)」の価格を大手3サイトで比較していきたいと思います。(※全て2kgの価格となっています)
- amazon ⇒ 3412円
- 楽天 ⇒ 3425円
- ヤフーショッピング ⇒ 3281円
最安値はヤフーショッピングの「3281円」でした。他のサイトに比べて200円も安いのでヤフーショッピングでの購入をおすすめします。
まとめ
以上、キャットフード「プリスクリプションダイエット(i/d)」の原材料や成分を分析してみて、便を固めてくれる食物繊維が豊富に含まれていたので下痢や嘔吐に悩んでいる猫ちゃんにはいいと思います。
総合評価は、A~Eの5段階評価中の「C」だと評価しました。
口コミでも実際に、下痢や嘔吐などの症状が改善されたとの声がありました。そのため、下痢や嘔吐で悩んでいる猫ちゃんは一度試してみてもいいかもしれませんね。
ただ、便を固めるために食物繊維が豊富に配合されているので、健康な猫ちゃんが食べると便が固まりすぎて便秘になるかもしれません。そのため、健康な猫ちゃんにはおすすめできません。